世界には196ヶ国(海外領土や自治領などの地域も含めると249)あると言われていますが、その中でひとり親世帯の貧困率が高い国のランキングをご紹介します。
ランキングを見る前にまずは世界でひとり親世帯の貧困率が高い国トップ10を予想してみてください!
前回の記事で、「ひとり親世帯の割合が高い国」のランキングをご紹介しました。
日本は世界27位でしたが、貧困率では一体何位になっているでしょうか?
世界でひとり親世帯の貧困率が高い国トップ10
ランキング | 国名 | 割合(%) |
1位 | ブラジル | 54.78 |
2位 | 南アフリカ共和国 | 49.76 |
3位 | コスタリカ | 49.56 |
4位 | 日本 | 48.48 |
5位 | 韓国 | 47.70 |
6位 | ニュージーランド | 46.15 |
7位 | アメリカ | 45.72 |
8位 | ブルガリア | 45.62 |
9位 | カナダ | 43.02 |
10位 | チリ | 42.55 |
出典1:OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development )
出典2:GLOBAL NOTE
(※2018年データ)
世界でひとり親世帯の貧困率が高い国1位はブラジルです。
ブラジルはひとり親世帯の割合は他国と比較すると決して高くありません。
にもかかわらず、ひとり親世帯の貧困率が1位ということは、国家全体でみるとひとり親世帯は少ないが、ひとり親世帯になってしまった場合は高確率で貧困に陥ってしまうということです。
もちろん、敢えてひとり親世帯を選択した場合もあるでしょうし、離婚や別居などでやむ終えずひとり親世帯になってしまったケースもあるでしょう。
ヨーロッパ諸国はひとり親世帯の割合がどの国も高いですが、それは女性の社会進出や教育、福祉関係が充実していてあえてひとり親世帯を選んでいる人や、ひとり親世帯になっても困らない人が多いと予測できます。
上位の国は先進国が中心
ひとり親世帯の貧困率の割合が高い国2位~10位の国をみてみると、日本や韓国、ニュージーランド、アメリカ、カナダのような先進国が多いです。
一方で南アフリカやなどの新興国や、コスタリカやチリのような発展途上国もランクインしており、ひとり親世帯の貧困率は経済規模の相関関係はないのかもしれません。
ひとり親世帯の貧困率が高い国11位~20位(おまけ)
参考までに11位~20位の国もご紹介します。
11位のリトアニアが41.26%~20位のトルコが31.19%となっています。
11位:リトアニア
12位:オーストラリア
13位:スペイン
14位:ルクセンブルク
15位:ロシア
16位:メキシコ
17位:イスラエル
18位:スロバキア
19位:イタリア
20位:トルコ
11位~20位までの国の中でヨーロッパ諸国が多いことがわかります。
経済規模でみると、比較的先進国が多いことも注目です。
日本は4位
日本は世界4位です。(数値48.48 %)
日本は世界でもGDPが3位と衰退しているとはいえまだまだ経済大国ですが、ひとり親世帯の貧困率がまさかの4位です。
日本のひとり親世帯の割合は世界27位でしたが、貧困率に絞ると4位ということは、ブラジルと同様の現象が起きているとも考えられます。
48.48%ということは約2世帯に1世帯は貧困ということになります。
もちろん、今回のデータは「絶対的貧困」ではなく、「相対的貧困」であるため、日本の場合は可処分所得を下回っていても餓死することもないですし、住む家がないということはほとんど起きません。
そういう意味では「貧困」といっても国によって実態は大きく異なるということだけは理解しておきましょう!
貧困率や最低賃金に関するランキングは下記をご覧ください↓
まとめ
世界でひとり親世帯の貧困率が高い国1位はブラジルでした。
今回と前回の統計データからわかることは総じて「ひとり親世帯の多い国=ひとり親世帯の貧困率が高い国」ではないということです。
ひとり親世帯が多いヨーロッパ諸国ですが、その世帯の貧困率は他国と比べると低い水準です。
日本は女性の社会進出が少しずつ進んできていますが、まだまだ育児面や働く女性に関する支援、給与面などの水準が低いです。
離婚率も高くなってきている日本ですので、「離婚してひとり親世帯になる=貧困になる」という構図になると、さらに結婚して出産しようという女性が減る可能性があります。
今後、日本は少子高齢化の波がさらに激しくなりますが、女性や子供の未来に真剣に取り組み政策が求められるでしょう。