世界には196ヶ国(海外領土や自治領などの地域も含めると249)あると言われていますが、その中で大学進学率が高い国のランキングをご紹介します。
ランキングを見る前にまずは世界で大学進学率が高い国トップ10を予想してみてください!
日本は世界でも大学生の数や大卒人口比率はトップ10に入っていましたが、「大学進学率」で見ても上位に入っているのでしょうか?
単純に考えると進学率でも上位に入っていそうですが、実はまさかの結果になっています・・・
※今回の統計データの概要
・大学にはユネスコ(UNESCO)が定義するISCED2011のLEVEL5~8の大学相当の全ての高等教育機関が含まれる。
(日本での四年制大学・大学院、短期大学などに相当)
・年齢に係わらず大学への総入学者数を単純に大学入学適齢人口で割った比率。
・大学への入学者総数には浪人など適齢年齢以外の入学者や外国からの留学生も含むため、大学入学適齢人口で単純に除した場合、100%を超えてしまう場合もある
世界で大学進学率が高い国トップ10
ランキング | 国名 | 進学率(%) |
1位 | ギリシャ | 148.53 |
2位 | オーストラリア | 115.95 |
3位 | トルコ | 115.04 |
4位 | マカオ | 113.09 |
5位 | グレナダ | 104.56 |
6位 | ウルグアイ | 102.64 |
7位 | 韓国 | 98.45 |
8位 | プエルトリコ | 97.50 |
9位 | アルゼンチン | 95.45 |
10位 | ラトビア | 94.86 |
出典1:UNESCO(UNESCO Institute)
出典2:GLOBAL NOTE
(※2020年データ)
世界で大学進学率が高い国1位はギリシャです。
今回のデータは浪人生や外国人入学者も含むため大学進学率が100%を超えることがありますが、ギリシャはその中でも148%とダントツの1位です。
ギリシャは2020年だけでなく過去何度も大学進学率で1位にランクインしている国です。
ギリシャといえばアクロポリスやデルフィなど様々な世界遺産を持つ国で観光地としても有名ですが、大学進学率が高いことは日本人の多くはあまり知らないことかもしれません。
上位の国に共通の傾向はない?
世界で大学進学率が高い国2位~10位の国をみてみると、オーストラリアや韓国のような先進国もあれば、トルコやウルグアイ、アルゼンチンのような発展途上国も多くランクインしています。
地理的にみても、アジアではマカオと韓国、ヨーロッパではトルコとラトビア、カリブ海ではグレナダとプエルトリコ、南米ではウルグアイとアルゼンチンなどのように偏りがあまりありません。
人口は1億人を越えているような国はあまりないことから、人口と経済規模、文化的側面などの複合的な要素が今回の順位に反映されていると言えるかもしれません。
日本は9位
日本は世界49位です。(数値は64.10%)
日本には約380万人の大学生がいて、大学生の数は世界9位ですが、大学進学率でみるとまさかの49位です。
日本の大学進学率が世界と比べて低い理由
・近年、日本の大学進学率が低下した、もしくは現状維持レベル
・他国は近年大学進学率が経済成長と共に伸びてきている
・外国人留学生の日本への大学進学が少ない
・日本の大学進学への経済的負担が大きい(学費や奨学金など)
・日本は世界で唯一と言ってよいほど経済成長していない(賃金は上がっていない)
大学進学率が高い国11位~20位(おまけ)
参考までに11位~20位の国もご紹介します。
11位:チリ
12位:フィンランド
13位:スペイン
14位:シンガポール
15位:キプロス
16位:アメリカ
17位:オランダ
18位:ベラルーシ
19位:オーストリア
20位:ロシア
11位~20位までの国を見ると、ヨーロッパ諸国が多くランクインしています。
ちなみに11位のチリの数値が93.10%、20位のロシアが86.40%です。
まとめ
世界で大学進学率が高い国1位はギリシャでした。
浪人生や外国人留学生などの数値も考慮した統計データであるため、100%を超えた高い数値が出る国もありましたが、その中で日本は49位で約64%という結果になりました。
日本では大学に行くのが当たり前の文化になってきていますし、日本人の多くは世界で日本は大学進学率が高いと思い込んでいるはずです。
ですが、今回の統計データを見る限りは直近の日本の大学進学率は決して高い水準ではないことに気づかされます。
前回の記事でみた大卒人口比率(過去40年間)では日本は世界3位だったため、少し前までは世界の中で日本はトップクラスの大学進学率であったと推測できますが、近年は他国と比較すると停滞してきていると言えるでしょう!