世界には196ヶ国(海外領土や自治領などの地域も含めると249)あると言われていますが、その中で法人税率が高い国(法定実効税率)のランキングをご紹介します。
ランキングを見る前にまずは世界で法人税率が高い国トップ10を予想してみてください!
※個人の所得税のランキングについては前回の記事でご紹介しました↓
世界で法人税率が高い国トップ10
ランキング | 国名 | 割合(%) |
1位 | コロンビア | 35.00 |
2位 | ポルトガル | 31.50 |
3位 | オーストラリア | 30.00 |
3位 | コスタリカ | 30.00 |
3位 | メキシコ | 30.00 |
6位 | ドイツ | 29.83 |
7位 | 日本 | 29.74 |
8位 | ニュージーランド | 28.00 |
9位 | イタリア | 27.81 |
10位 | 韓国 | 27.50 |
出典1:OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development )
出典2:GLOBAL NOTE
(※2022年データ)
世界で法人税率が高い国1位はコロンビアです。
コロンビアが世界で一番法人税率が高いというイメージを持っている人は少ないはずです。
コロンビアでは新型コロナウィルスの影響によるパンデミックの損失を補填するために2021年に税制改正法案が提出されています。
課税所得額が少ない中小企業においては税率が30%→24%に引き下げられていますが、2022年~2023年にはすべての企業に税率が3%上乗せされる予定となっており、課税所得が多い企業にとっては実質増税になっています。
上位の国に偏った特徴はなし
法人税率が高い国2位~10位の国をみてみると、先進国や新興国、途上国など様々な経済レベルの国がランクインしています。
大陸や地域でみても、中南米やヨーロッパ、アジア、オセアニアなど様々です。
上位20位までみると多少傾向が掴めると思いますので下記でランキングをご紹介したいと思います。
法人税率が高い国11位~20位(おまけ)
参考までに11位~20位の国もご紹介します。
11位:カナダ
12位:フランス
13位:アメリカ
14位:オランダ
15位:ベルギー(3ヶ国同率)
15位:スペイン(3ヶ国同率)
15位:オーストリア(3ヶ国同率)
18位:ルクセンブルク
19位:イスラエル
20位:トルコ
11位~20位までの国を見るとヨーロッパ諸国が多く、その多くは経済水準が高い先進国になっています。
ちなみに11位のカナダが26.21%~20位のトルコが23.00%という水準です。
日本は7位
日本は世界7位です。(数値29.74 %)
日本の法人税は高いと思っている方と低いと思っている方どちらもいるように感じていますが、世界で見ると高い部類だと言えます。
日本では法人税といっても地方法人税や法人住民税、法人事業税など細かく分かれているため、世界と比較するには単純な法人税率ではなく、今回の統計データのように実効税率で比較することが重要です。
日本の法人税は以前はもっと高く2014年は34.62%でしたが、年々引き下げられています。
法人税が引き下げられている理由は様々ありますが、表向きは「税負担を低くして企業の国際競争力を高める」という目的があり、裏の目的として「選挙に有利になるように大企業に負担が少ないように政治家が動いている」という指摘があります。
まとめ
世界で法人税率が高い国1位はでした。
基本的に先進国の法人税率が高く、日本は世界と比較すると現状は高いという部類になることがわかりました。
会社を経営している人や企業に投資をしていない人からすると、法人税率はあまり気にならない部分かもしれませんが、法人税が引き下げられているということはその分個人にかかる税金の負担が多くなっていることを意味します。
そういった意味でも間接的に国民一人一人に関わる重要な項目であると認識して、政治や政策の在り方を注視してみるようにしましょう!