世界には196ヶ国(海外領土や自治領などの地域も含めると249)あると言われていますが、その中で若者ニート率が高い国のランキングをご紹介します。
ランキングを見る前にまずは世界で若者のニート率が高い国トップ10を予想してみてください!
今回の統計データでは、15歳以上25歳未満人口におけるニートの比率を算出したもので、ニートは就業、就学、就業訓練のいずれも行っていない状態の者を指しています。
前回の記事では、若者に限定していない失業率のランキングをご紹介しましたが、その結果と同様の結果になるのか、それとも全く異なる結果が出るのかが注目ポイントです。
世界の人口や労働力人口、失業者数などに関する統計ランキングについては下記記事でも紹介していますので参考にしてみてください↓
・【世界の人口ランキング】人口の多い国と少ない国トップ10!日本は何位?
・【世界の労働力人口ランキング】世界で労働力人口が多い国トップ10!日本は何位?
また統計データは2020年のものであるため、新型コロナウィルスの影響が出始めている時期です。
日本においても近年ニートの増加が社会問題として叫ばれていますが、世界と比較してどれくらいの水準なのでしょうか?
世界で若者ニート率が高い国トップ10
ランキング | 国名 | 失業率(%) |
1位 | アフガニスタン | 53.76 |
2位 | イラク | 45.42 |
3位 | イエメン | 45.40 |
4位 | レソト | 44.16 |
5位 | ボツワナ | 39.27 |
6位 | チャド | 39.08 |
7位 | ガイアナ | 39.06 |
8位 | サモア | 38.05 |
9位 | タジキスタン | 37.91 |
10位 | ドミニカ共和国 | 37.71 |
出典1:ILO(International Labour Organization)
出典2:GLOBAL NOTE
(※2020年データ)
世界で失業率が高い国1位はアフガニスタンです。
アフガニスタンと言えば日本人にとってはあまり馴染みがなく、紛争地域のイメージが強いのではないでしょうか?
近年、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退したことが大きなニュースとなりましたが、アフガニスタンは経済危機、飢餓、飢饉など深刻な社会状況に陥っています。
今回の統計データは2020年のものですので、2022年現在はさらに深刻な状況になっている可能性があります。
上位の国は中東諸国・アフリカ諸国が中心
2位~10位の国をみてみると、中東諸国とアフリカ諸国が多くランクインしていることがわかります。
各国によって状況は違うと思いますが、働きたくても働けない社会状況パターンと、働こうと思えば働けるが配偶者や親族の賃金に頼って怠けてしまっている人もいるでしょう。
現在の日本ではあまり考えづらいですが、女性が外で働き、男性が家事をするのが主流の国もあります。
日本は何位?
日本は世界174位です。(4.64%)
全世界で見ても日本の若年層ニート率の低さは非常に優秀だと言えます。
この統計データでは日本よりも失業率が低い国は15ヶ国しかありません。
日本は起業や独立志向タイプの人間が少ない分、「高校卒業⇒大学卒業⇒就職」といった進路が今でも重要視されている文化ですし、働こうと思えばアルバイトやパートなどたくさん求人があるため個人的な問題がない場合はニートになりづらい社会環境だと言えます。
日本と順位が近い国々
日本が174位だったため、世界と比較してどういう国と似たような数値なのかをイメージしやすくするために170位~180位の順位もご紹介します。
170位:バヌアツ
171位:パプアニューギニア
172位:エチオピア
173位:セネガル
174位:日本
175位:マダガスカル
176位:タンザニア
177位:ウガンダ
178位:ベナン
179位:カザフスタン
180位:リベリア
日本と同様な低い水準にエチオピアやセネガル、マダガスカルなどのアフリカ諸国が多くランクインしているのは意外ではないでしょうか?
失業率の統計データでも同様のことが言えますが、アフリカといっても数多くの国が存在するため、国によって就労環境がずいぶん違っていると理解することができます。
日本以外の主要国の順位は?
いくつかの主要な国のランキングを若年層ニート率を高い順ご紹介します。
32位:ブラジル
54位:インド
69位:カナダ
87位:ロシア
103位:アメリカ
117位:イギリス
124位:中国
140位:韓国
189位:カタール(若年層ニート率が一番低い国)
まとめ
若年層ニート率が高い国では約40%~50%ものニートの方々が存在するということがわかりました。
日本でもニートという言葉が使われるようになってニートが急増しているようなイメージがありますが、世界的に見るとかなり少ない方だと理解できます。
失業率が高いことと、ニート率が高いことは社会にとって似たような問題にも感じますが、就労意思があるかないかで大きく異なります。
失業率が高いことも社会にとっては大きな問題ですが、ニート率が高いことの方がさらに危険な問題かもしれません。