新型コロナウィルスの影響で「3密」に該当するような環境に対しての意識が高まりました。
その中でもバスや電車などの多くの人が利用する公共交通機関では換気に対する対応はどうなっているのでしょうか?
特に都心部では人口が多いため、狭い空間に密集することになりがちです。
新型コロナウィルスの感染が拡大している状況で、バスや電車に乗ることはどれくらい危険なのか?について、バスや電車の換気システム、また窓を開けての換気対策などについてご紹介します。
バスや電車に乗るのはどれくらい危険なのか?
基本的に「3密」(密閉・密集・密接)に該当する場所においては新型コロナウィルスの感染リスクが高いと言われています。
バスや電車などは「3密」に該当しやすい場所になっていますが、感染リスクはその混み具合や換気の度合いによって変わると考えられます。
都心部など人口が多く満員電車になりやすい地域においては、いくら換気をしたとしても密集・密接の状況が出来てしまうためリスクは高くなるでしょう。
逆に、地方など人口密度が低く車内がガラガラの場合だとソーシャルディスタンスも確保できて感染のリスクは低くなります。
そもそも、バスや電車の換気はどのようなシステムになっているのでしょうか?何らかの装置で自動で換気がされているのか、もしくは窓を開けないと換気されないのか・・・
バスや電車の換気システム
【バス】
バスは路線バスや高速バス、観光バスなど様々存在しますが、一般的に路線バスは乗客が窓を自由に開け閉めできるようになっています。
また、高速バスや観光バスなどの大型バスにおいて「外気導入固定運転」の導入などにより、バス車内の換気を自動で実施することが可能になっています。
三菱ふそう製のバスでは約3分~7分で室内の空気を入れ替えることができるシステムになっています。
※「外気導入固定運転」については【三菱ふそうトラック・バス株式会社の公式HP】を参考にしてください。
【電車】
電車は1950年代までは暑い季節には窓を開け扇風機を回しているのが普通でした。
しかし近代化で車両内に冷暖房が設置されるようになり、窓があっても窓を開けない文化が根付いてきました。
その後、製造コストの面も考慮して窓が開かないタイプの車両が製造され始めましたが、停電などで電車が長時間停止した際に換気ができないという問題点から現在は窓の開閉ができるタイプの車両がメインとなっています。
実際、窓が開かなくても「ベンチレーター」と呼ばれる装置によって、外気の空気を取り込み室内の空気と入れ替えているようですが、「3密」に該当しやすい電車においては少しでも換気を良くする目的で窓を開けるようになってきています。
バスや電車の窓を開けての換気に賛否両論
バスや電車にはそれなりの換気システムが搭載されていますが、現在は新型コロナウィルスの影響により「窓を開けての換気」が一般的になっています。
それに対して様々な意見があるようですので、下記にまとめたいと思います。
窓を開けての換気に賛成派
・マスクしてればコロナに感染しないって思っている人が多い
・こんな時になぜバスも電車も窓を開けていないのかが意味不明
・3密に該当する環境だから窓開けて換気するのは当たり前
・窓を開けていた方が風があって気持ちい良いし安心できる
・窓開けることに反対する人はタクシーか自家用車にでも乗ればよい
・もし換気できていないのであれば乗りたくない
窓を開けての換気に反対派
・時期によっては寒すぎて凍える
・寒すぎて風邪ひいたら意味がない
・花粉症だから本当にやめてほしい
・風が強すぎて髪の毛がめちゃめちゃになる
・自粛警察ならぬ「換気警察」おじさんが車内をうろうろしていて迷惑
・雨が降っても換気のために窓を開けるのか?
・空気がしっかり循環する仕組みが搭載されているなら窓開けなくてもよいのでは?
・人が少なくガラガラでも窓開ける必要はないのでは?
・少しならわかるが全開する必要はない
・窓を開けなくても換気される仕組みだから開ける必要はない
窓を開けての換気に対しての厚生労働省や鉄道会社の意見や対応
厚生労働省
厚生労働省は、「満員電車で明らかに広がった事例はなく、鉄道における換気の効果のほどは分からない。ただ集団感染を防ぐためには、換気が悪く、不特定多数の人が接触する恐れが高い場所は避けるべきであり、換気はした方がいいだろう」と述べています。
ちなみに、政府が鉄道会社に「窓を開けての換気」を要請しているわけではないようです。
鉄道会社(小田急電鉄や東京メトロ)
混雑時には駅員が窓を開けたり、車内放送で乗客に窓を開けるよう呼び掛けたりする他、送風機を回すこともあるようです。
「花粉症や寒いという意見もあるが、大半の方は理解していただいている」、「車内換気をしてほしいという要望がお客様から多い」などと担当者は述べています。
まとめ
緊急事態宣言が多くの都道府県で解除されたことにより、バスや電車などの公共交通機関を利用する人が増えていくことが予想できます。
解除によって第2波や第3波が来る可能性も指摘されている状況なので、基本的にはバスや電車においても「窓を開けての換気」は続いていくのではないでしょうか?
今後、新規感染者数が停滞し、クラスターが発生しなければ、「窓を開けての換気」に対しても状況が変わってくると思います。
とはいえ、まだまだ安心できる状況ではないのでな、まずは可能な範囲で在宅ワークなどを実行し、人との接触を各自が減らしていくことが大切になるでしょう!