オーストラリア インフレ 円安

【日本とオーストラリア比較】物価高に円安。給料上がらないのは日本だけ?現地在住者が語る真実とは?

オーストラリア インフレ 円安

オーストラリア インフレ 円安

みなさん、こんにちは。ライターのYuiです。

日本では円安がどんどん進み、1ドル=150円を突破する勢いが続いていますね。

その影響で、様々な製品の値段が上がり、来年以降もまだまだ値上げが続くとされています。

今回は、オーストラリアでの状況をお伝えしていきます!

オーストラリアの物価

オーストラリア 物価

オーストラリアの物価の上昇も日本と同様に肌で感じられるほどです。下記はオーストラリアのインフレ状況を表したグラフです。

オーストラリア 物価の推移 グラフ

(参考サイト:https://www.rba.gov.au/inflation/measures-cpi.html

こちらの表をご覧いただけると、オーストラリアのインフレも2020年以降急激に進んでいるのがわかるのではないでしょうか?

2022年現在で7.3%となっており、生活の様々な場所でその影響が感じられます。

新しい住宅の建設や新築の購入がこのインフレ率の上昇の主な原因となっているようです。コロナ禍において、オーストラリアは約2年ほど国境を封鎖していました。これまでワーキングホリデー、留学生、そして海外から移住してきた技能移民によって経済が支えられてきた業界が数多くあります。建設業界もその一つで、オーストラリアの国境は開かれたものの、いまだに労働力不足に喘いでいます。それゆえに、新しい住宅の建設にコストがかかってしまうのです。

住宅にかかるコストだけでなく、至る所で家賃も値上がっています。オーストラリアの家賃は、電気代・水道代・通信費なども含んでいるからというのが大きな理由だと思われますが、オーストラリアの国全体で家賃が2.8%上げられたそうです。私自身も家賃を上げられて、毎月100ドル(約9,400円)の負担増です。

他にもガソリン代が18%、家具類が6.6%、食べ物が3.2%分価格が上昇しています。

(参考サイト:https://www.abc.net.au/news/2022-10-26/inflation-cpi-september-quarter-2022-abs/101578650

オーストラリアの為替

オーストラリア 為替

続いて、オーストラリアの為替状況について見ていきましょう。下記がオーストラリアドル・円の為替レートの月次の推移です。

オーストラリアドル 円 為替

(参考サイト:https://ecodb.net/exchange/aud_jpy.html

2020年4月を皮切りに、円安がどんどん進んでおり、2022年11月現在では94.752円となっています。

しかし、この数値がアメリカドルと比べると高すぎるとは思えません。

下記の表は、オーストラリアドル・円の為替レートの年次での推移を表したものです。

オーストラリアドル 為替 推移

(参考サイト:https://ecodb.net/exchange/aud_jpy.html

1992年から2022年まで、年間の平均レートは62円から98円の間を推移しています。この期間の為替を平均すると1ドル=81.44円となります。確かに、この平均と比較すると、現在の1ドル=94.752円は高いと言えますが、2007年には98.6669円であったことからも、まだ記録的な円安とは言えないレベルだと思います。

オーストラリアの給料

オーストラリア 給料

ニュースを見ると、8年ぶりにオーストラリアの全産業における給与平均が年間で2.6%上がったと言っていますが、上記のインフレーション率に追いついていません。

オーストラリア 給料

(参考サイト:https://www.theguardian.com/australia-news/2022/aug/17/australias-wages-rise-of-26-in-june-quarter-is-still-less-than-half-the-inflation-rate

上記の表が各産業における給与の上昇率を表しています。建設業界、不動産と製造業が給与の上昇率が3%アップとなっています。

オーストラリアは技能移民による労働力に依存しているところがあるのですが、技能移民ビザを受けるにあたって、企業が払う給与が最低AUD53,000ドル(約498万円)であることが条件となっています。しかし、このようなインフレーションの状況を見て、この最低給与をAUD60,000ドル(564万円)まで上げることを組合に働きかけているそうです。これが実現すると良いですね。

ちなみに、私個人の給料に変化は全くありません涙

オーストラリア政府の政策

オーストラリア 政府 政策

日本と同様に、各州で旅行客を惹きつけたり、外食や娯楽活動を促したりするようなプログラムが行われました。また国全体でも国内旅行を活性化するために飛行機の運賃を半額にするためのキャンペーンも行われました。しかし、残念ながらこのようなプログラムやキャンペーンのほとんどが現在は終了しており、今後新しいものが打ち出されるのかどうかは不明です。

あとはインフレに対してTax Returnを通して年収126,000ドル(年収1171万円程度)以下の労働者への減税が行われました。Tax Returnとは日本でいう確定申告に当たるものです。Tax Returnを通して最大1,500ドル(14万円程度)減税されました。

オーストラリアはインフレよりも、新型コロナによるロックダウンで失業したり、勤務時間が減ってしまった人への支援金が非常に充実しており、そのような支援がつい先日まで国全体で行われていました。インフレに対する支援が他国と比べると劣っているように見えるのはそのような背景があるからかもしれません。

まとめ

オーストラリア インフレ

オーストラリアの物価や為替の現状について説明しましたが、いかがでしたか?

オーストラリアは、最低賃金も高いですが、元々の物価自体も日本より高いものが多いです。そのため、日本から送金してもらいながら生活をしていく必要がある人、特に授業料といった大きな出費がある留学生にとっては状況がどんどん厳しくなっているという現実があります。

私自身にとってもこのインフレーションはかなり厳しいものですが、2020年と2021年ごろにオーストラリアにある大学に通っていたのですが、その当時の為替のレートが70円前後であったことからも、トータルで見たら今はプラスマイナスゼロになってきているのではないかと思っています。

このような状況は今世界中で起こっています。少しでも早く、世界の経済状況が落ち着くことを願うばかりです。

 

 

 

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