2022年2月26日現在、ロシアがウクライナ全土を侵攻し、首都のキエフすら陥落しようとしています。
ロシアは中国やベネズエラ、キューバなどを除いて世界中から批判の的になっていますが、そんな批判を受けてまでプーチン大統領はなぜウクライナを攻撃できたのでしょうか?
攻撃している理由はニュースにも良く取り上げられている通り、冷戦時代の逆襲、NATOの拡大阻止(ウクライナはロシアに取って最重要な緩衝地)、欧米との交渉決裂、ロシア国内での支持率の関係など様々です。
では、世界中、及び国内の住民から批判を受け、厳しい経済制裁を各国から受けてもロシアが破綻せずに国際社会の中で生き残っていけるという自信はどこから来るのでしょうか?
それは、ロシアという国自体が一国で大量の資源を保有していて、貿易面や経済面、金融面などの世界ランキングを見ても上位にランクインされることが多い超大国だからです。
(もちろんロシア一国だけの力だけでなく、中国などロシア寄りと言われている国々の助けなどもあると言われています)
ランキングのまとめを見る前にまずはロシアがどういう統計データでトップ10に入っているのか、またトップ10ではなくても上位にランクインされているのか・・・など予想してみてください!
ロシアが世界でトップ10に入っている統計データまとめ
ランキング | データ | |
国土面積 | 1位 | 1,709,825ヘクタール |
人口 | 9位 | 約1億4400万人 |
穀物の生産量 | 4位 | 130,037,708トン |
水産物の漁獲量・生産量 | 6位 | 5,231,438 トン |
鉄鉱石の生産量 | 5位 | 64,287,000トン |
水資源量 | 2位 | 4,525.45 km3/年 |
天然ガスの埋蔵量 | 1位 | 37.39兆㎥ |
天然ガスの生産量 | 2位 | 638,490百万㎥ |
天然ガスの輸出量 | 1位 | 256,305百万㎥ |
原油(石油)の生産量 | 3位 | 1,143万バレル/日量 |
原油(石油)の輸出量 | 2位 | 5196バレル/日量 |
ウラン生産量 | 7位 | 2,846トン |
アルミニウム生産量 | 2位 | 3,639,000トン |
粗鋼生産量 | 5位 | 75,970,000トン |
自動車生産台数 | 10位 | 1,435,335 台 |
大卒人口比率(25歳-64歳) | 2位 | 56.73% |
軍事費 | 4位 | 61,713百万USドル |
出典1:GLOBAL NOTE
(※主に2019年と2020年のデータ)
ロシアが世界のトップ10に入っている統計データはざっくり並べるだけでもこれくらいあります。
実際に、細分化するともっと多くの指標でロシアはトップ10に入っているはずです。
例えば、穀物の生産量は4位となっていますが、「小麦の生産量ランキング」といったように農産物を細かく分けるとさらに多くの項目になります。
・【世界の小麦ランキング】世界で小麦の生産量が多い国トップ10!日本は何位?
ロシアが世界11位~30位の上位の統計データまとめ
ロシアがトップ10に入っているデータは非常に多いですが、11位~30位程度のデータもそこそこあるため、参考程度にご紹介します。
※すべてのデータではなくあくまで一部です。
ランキング | データ | |
名目GDP | 11位 | 1,478,570 百万US$ |
輸出総額 | 16位 | 332,227 百万US$ |
輸入総額 | 21位 | 240,380 百万US$ |
国際特許出願件数 | 23位 | 1,084 件 |
出典1:GLOBAL NOTE
(※主に2019年と2020年のデータ)
GDPや輸出総額を見ても、ロシアは経済的に世界上位の国です。
ロシアは今回のウクライナ侵攻の際にもサイバー攻撃を仕掛けていたように、IT分野での技術者が豊富です。
国際的な特許出願件数も多いのもイメージ通りではないでしょうか?
ロシアは政治的に腐敗しているのか?
日本人はロシアや中国などは独裁政治なのでは?という印象をお持ちの方が多いようですが、実際に統計データを見ると客観的にそれがわかります。
政治・財政分野での統計で「世界の自由度 国別ランキング・推移 」というものがありますが、このランキングでロシアは166位でかなり下位にランクインされています。
ちなみに中国は186位で、日本は12位、アメリカは58位です。1位~3位は北欧諸国でフィンランド、ノルウェー、スウェーデンとなっています。
また、政治とは少し離れますが、ロシアは先進国の割に治安面がそこまで良くなく、「殺人発生率」という統計データにおいて36位にランクインされています。
まとめ
統計データを見るとロシアが客観的にみてどういう国なのかをより具体的にイメージすることができると思います。
どういった歴史や背景を持ち、どういった国の強みを持っているのかなどを読み解くことで、今回のウクライナ侵攻問題についても色んな視点から見ることができるかもしれません。
日本から遠いウクライナですが、日本はロシアとも中国とも近い国で、近い将来日本が同じように標的にならないとも言い切れない状況ですので、他人事だと思わずしっかり注目していきましょう。