新型コロナウィルスの影響でオーストラリア国内で2位のシェアを誇る航空会社「ヴァージン・オーストラリア」が経営破綻になりました。
4月20日の取締役会で任意整理手続きの適用申請を決定しました。
新型コロナウィルスの影響で経営が悪化し今回の決定に至りましたが、同社はANAと提携しており予定通りであれば3月下旬に日本路線に参入するはずでした。
※3月下旬の参入は新型コロナウィルスの影響で延期しており、そのまま実現せずに今回の経営破綻を迎えてしまいました。
「ヴァージン・オーストラリア」同様に日本の航空会社も経営破綻の危機?
オーストラリアで2位の航空会社が経営破綻する状況ですので、日本の航空会社も経営破綻してしまうのでは?と心配している人も多いと思います。
日本の航空会社といえば「ANA」と「JAL」の2強ですが、ヴァージン・オーストラリアと提携していたANAは特に影響が強く危険な状況なのでしょうか?
ネット上の意見も踏まえていくつかANAの経営破綻に関して考察してみたいと思います。
・新型コロナウィルスが終息するまでに資金がもたない
・毎日30億円以上(毎月1000億円)の赤字を垂れ流している
・2020年1-3月期(第4四半期)の営業損益は596億5600万円の赤字、経常損益は645億3500万円の赤字
・以前のJALのように破綻する
・航空会社だからと言って国が守ってくれる保証はない
・利益がなくなると配当も株主優待もなくなり投資家が売る&離れる
・新型コロナウィルスが落ち着けば売上は一気に戻る
・新型コロナウィルス終息後、オリンピックで利用客が急増する
・新型コロナウィルスの抗ウィルス薬が開発されている
・アメリカなど各国で限定的に経済活動が復活し始めている
・ヴァージンオーストラリアとは違い新型コロナウィルスの影響がなければ利益を出せる優良企業
(※ヴァージンオーストラリアは元々7期連続赤字のようです)
・国が日本一の航空会社を見捨てるわけがない
・1兆円以上の融資枠を確保できている
・現状でも一部の国際線や国内線は飛んでいる
・貨物航空としても売上がある
一部の意見ですが、簡単にまとめると上記のような意見が飛び交っているように思います。
焦点としては
・新型コロナウィルスがどれくらいで収束し、本当の意味で終息していくのか
・新型コロナウィルスが収束しない場合に日本政府がどこまで援助するのか
この2点かと思います。
実際に色々な意見が様々飛び交っているため直近の株価の値動きも比較的激しくなっています。
ANAの株価推移
下記に過去10年のANAの株価と、新型コロナウィルスの影響が出始めた6ヶ月分の株価の推移を抽出してみました。
株価チャート(期間:10年)
→過去10年、アベノミクスの効果もあったのか比較的順調に上昇傾向にありましたが、近年下落を始めたのがわかります。
株価チャート(期間:6ヶ月)
→新型コロナウィルスの影響が明確に出始めた2019年2月以降にものすごい勢いで下落していることがわかります。
旅行業界の中ではANAは大手ということもあり下落率は低い部類ですね。
まとめ
日本政府の新型コロナウィルスの対する政策においても、現金10万円給付など、民意を受けてコロコロと変わっていったりしていますので、ANAへの支援もどうなるか不透明です。
今回の例のようにオーストラリア2位航空会社が経営破綻したように、今後各国で航空会社の破綻が続いていく可能性があります。
日本国内のANAやJALにおいても経営が苦しくなっていることは事実ですので、これからの新型コロナウィルスの状況回復や政府の支援に命運がかかっているでしょう。
ANA独自でクラウドファンディングなどを実施してファンから寄付を集めたりする方法もあると思いますので、今後の展開に注目です。