【現地人おすすめ】ペルーに行ったら絶対に食べたいソウルフード『チーファ』

こんにちは。ペルー在住のRyotitaです。

みなさんはペルー料理と聞いて何を思い浮かべますか?

「セビーチェ」、「ロモ・サルタード」、「チュペ・デ・マリスコス」等は聞いたことがある人も多いかもしれません。

しかし、今回、私が紹介するのは”チーファ”(CHIFA)です。

少しマイナーかもしれませんが、現地に住む私だからこそおすすめできるソウルフードです!

ペルー料理「チーファ」とは?

出典:ぱちぇこだより

チーファとは中華系移民が作り出した料理で、現在ではペルー人の生活に欠かせないものとなっており、ペルーの食文化においても重要なものの1つです。

リマ首都圏だけでも5000軒以上ものチーファがあると言われています。ペルーに来られたことがある方は、この名前を聞いたことがあるか、食べたことがあると思います。

チーファには高級レストラン、ペルーの有名シェフが経営するレストラン、ショッピングモール内や中流層が多く住む地区に出店している小洒落たレストラン、そして大衆向けの安い価格帯のチーファと幅広くあります。

特に食堂のような安いチーファは、道を歩けば日本のコンビニのように簡単に見つけることが出来ます。

そして、なんと言っても早い、安い、うまいの三拍子が揃っています。(私は安いチーファに行くことが多いですが、今のところ美味しくないと感じた食堂はありません。)

このような食堂のチーファはS/.10(約380円)前後から食べられるので、昼時になると幅広い客層で賑わっています。

”Chifa”という名前の由来は、中国語(おそらく広東語)の”Chi Fan”(ご飯を食べる)だそうです。

チーファの歴史

19世紀、移民の流入が始まる

1849年以降、中国(主に南部の広東省、香港)から多くの労働者が移民としてペルーへ渡りました。

当時、ペルーへ合法的に入国するには、現地で”8年間働く”という年季奉公としての契約書にサインしなければいけませんでした。そしてペルーへ渡った労働者でしたが、ペルーへの旅費のためにした借金の利子が膨れ上がったり、慣れない外国での生活、雇用主からの扱いなどに苦しみました。

年季奉公として長期労働を終えた中国人は自ら小さな商売を始めます。多くは料理人や召使いとして働いていたため飲食業を営みました。

これがチーファの原点です。

そして、ペルー社会へ溶け込み、文化や習慣にも適応していった中国人でしたが、自国の食文化は常に大切にしていました。

ペルーの食文化へ影響を与える

経済的に余裕がでてきた中国人たちは、料理に必要なものを中国から輸入し始め、必要な野菜の栽培も始めました。

こうして中国人は自国の料理文化をペルーでも維持していました。

また、チーファはタクタクやロモ・サルタードなどのペルー料理へ影響を与えたと考えられているそうです。

ペルーで使われる単語でSillao(醤油), Kión(生姜)も広東語由来です。

ペルーで最も有名な醤油。メーカー名はKikko(キッコー)

チーファはハンバーガー並の人気

1921年にはペルーの首都リマで初のチーファのレストランが中華街でオープンしました。

その後、その甘辛いソースやチャーハン、スープ等にリマの富裕層も虜になりました。それと同時に、家庭でも醤油、生姜、サヤエンドウ、白菜、もやし等の中国料理の食材が用いられるようになりました。

そしてチーファはペルーで人気となり、ペルーの食文化に根付きました。

現在のペルーでは35%が1週間に1回、25%は2週間に1回、そして40%は月に1回はチーファを食べるといわれ、ポジョ・アラ・ブラサ(鶏の炭火焼)、ハンバーガーに次ぐ人気を誇ります。

家庭におけるチーファ

意外と思われるかもしれませんが、チーファが根付いているペルーでは、家庭でもChaufa(チャーハン)やChi Jau Kay(鶏もも肉のフライに甘辛いソースをかけたもの)、ワンタンフライなどのチーファが食卓に並ぶこともあります。

私はリマの中心地に住んでいるわけではありませんが、オイスターソース、ごま油、醤油等の調味料、白菜、ネギ、もやし、サヤエンドウ等の野菜や、ワンタンの皮、中華麺(日本の中華麺とは違い細麺)等は市場やスーパーで購入出来ます。

以前、チリに住んでいたのですが、首都・サンティアゴではなく地方都市に住んでいたためか、ほとんどこういった食材は見当たりませんでした。(醤油やごま油はありましたが高かったです。)

ペルーではリマの中心地から離れたとこに住んでいても、簡単にアジアの味が安く楽しめたり、食材を購入できるのは非常にありがたいです。

チーファの食堂

街中ではこうして漢字で名前が併記されたチーファのレストランをよく見かけます。

近所にあるチーファではどの店舗でもオーナーや料理人として働く中国系の方がいるので、現在も多くのチーファは中国人経営というのが多いのかもしれません。

安いチーファの食堂だとチャーハンはS/.10(約380円)前後、写真のようなチャーハンともう一品のプレートはS/.15(約560円)前後でワンタンスープかワンタンフライが付いてきます。

どのメニューも量が多いのもチーファの特徴で、大盛りの料理をペルーでは”Taypá”と言います。

ペルーではチーファのお供といえばインカコーラ(ペルーを代表する炭酸飲料)。

私は基本的にハンバーガーなどのファストフード以外の食事ではお茶か水しか飲みませんが、チーファだけは例外です。

チーファとインカコーラの相性は抜群なので是非、お試しください。

まとめ

みなさん、どうでしたか?

移住する際に現地の食文化は気になると思います。

自分が食べたいものがなかなか食べられない、口に合う食事がないとなるとストレスになることもあります。

しかし、ペルーではこのような食文化のおかげで、私たちが慣れ親しんだ味に近いものを食べられますし、食材も購入することが出来ます。

また、チーファは街のそこら中にあるので、自分のお気に入りの味を探すのも楽しいかもしれませんね。

チーファ以外にもペルーには素晴らしい食がたくさんありますので、またみなさんにお伝えできたらと思います。

Chao! ¡Nos vemos!

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