こんばんは、NSKIです。
前回は「スペインと日本の物価やロシアのウクライナ侵攻・コロナの影響」について書きましたが、今回は「食べる」ことに重点を置いてスペインと日本の関わりをご紹介します。
スペインの食文化
スペイン人の「食」に対する意識はかなり高いです。
1日のうちで昼食に一番重点を置いていて、休日はゆっくり時間をかけてお昼を摂る習慣があります。
その時間何と1時間半~2時間!!
もちろん個人差はありますが、週末は家族そろって食事をする習慣があるのでみんなが集まるとやはり食事時間は長いです。
スペイン人パートナーのいる日本人のほぼ全員が、「スペイン生活の嫌なこと」のトップに挙げる項目です(笑)。
食文化の共通点
主食は他のヨーロッパ諸国同様パンですが、他の国よりも米をよく食べます。
スペイン料理=パエリャと言われるぐらい知名度が高く、米料理の代表格です。
国内ではオレンジで有名なバレンシア地方で米の栽培がおこなわれています。
パエリャに使う米は日本と同じで、短粒種です。
少しぱさっとした感じもありますが、白米として普通に食べることができます。
次に、日本人と同じくタコを食べる習慣があります。
お隣のポルトガルもタコを食べますが、ヨーロッパでタコが食卓にあがるのはスペインとポルトガルだけなんです。
スペインの場合は、茹でたタコをぶつ切りにしてパプリカと塩とオリーブオイルをかけただけの「Pulpo a la gallega(ガリシア風タコ)」という料理が一般的です。
茹でたてのタコはふっくらと柔らかく、オリーブオイルと絡まってとっても美味しいですよ。
野菜と果物が豊富
寒さが厳しい北欧では農業はあまり発達していませんが、日照時間が長く温暖な気候のスペインは自国で収穫できる野菜や果物がいっぱいです。
お隣フランスのマーケットに行くと、原産国スペインと書かれた果物が並んでいます。
日本のように見た目に対するこだわりが厳しくない分、価格も安くなっていて、夏に大量に採れるトマトは1キロ150円ぐらい、メロンやスイカなんて1玉200円程度ですよ!
日本食ブーム
2000年に入った頃から急激に日本食の知名度が上がりました。
人気のある日本食レストランは行列ができ、中華じゃ流行らないからと中国人は日本食レストランを次々にオープンさせました(笑)。
ちょっと大きなスーパーに行けば、WAKAMEにTOFUが手に入ります。
醤油も大小だけでなく、減塩かどうかまで選べます。
最近ではYATEKOMOという名のYAKISOBA(インスタント麺)が1ユーロ程度で売られていて、これが結構人気です。
調味料や冷凍食品はもちろんのこと、ニラやタロイモを売るアジア系の食材店も随分増えて、便利になりました。
以前は日本に一時帰国すると食料品でスーツケースがパンパンでしたが、その必要もなくなりました。
生活に入り込んだ日本語
食べ物を中心に、日本語をローマ字に置き換えた単語が近年増えています。
SUSHIやTEMPURAはもちろんのこと、前出のWAKAME、TOFU、YAKISOBAを始めとしてSHIITAKE、KAKI、MOCHIなど。
3、4年前にスペインの大手スーパーが「MOCHI ICE」なるものを発売したところ、売り切れ続出で、以来MOCHIという単語が定着しました(このMOCHI ICEは雪見大福に限りなく近いです)。
2011年の東北大震災以来、TSUNAMIは従来のMarremoto(マレモト、津波の意)という単語に置き換わってしまいました。
HAIKUという言葉も学校の教科書に登場するようになり、小6の息子は松尾芭蕉をスペイン語で学んだそうです。
でも俳句の形式(5、7、5)が維持できないので、「かなり意味不明な」学習だったようですが…..
化粧品コーナーに行けば、「KYREY」や「BI」と名のついたシャンプー、化粧水、口紅などが売られています。
まとめ
日本でも商品名に外国の名前がついていることがよくありますよね。
当たり前のように目にする言葉ですが、その語源を調べてみると面白いものがたくさんあります。
10年後、20年後はもっといろんな国の言葉が混じりあっているかもしれませんね。