みなさんこんにちは!NSKIです。
10月ともなると少しずつ秋らしさが深まってきましたね。
10月のスペインは比較的安定した天気が続くので、日本同様秋祭りが開催されるところも多いです。
去る10月12日は「イスパノデー」で、首都のマドリードでは盛大なパレードが行われました。
イスパノデーとは?
コロンブスが新大陸を発見したのが1492年10月12日と言われています。
マドリードではこの日を記念して、王室付き近衛隊や装甲車による軍事パレード、空軍機での空中アクロバットショーなどが行われました。
王室や政府関係者も出席する一大イベントです。
今年はコロナ規制もなく、軍服に身を包んだ近衛隊が精悍な顔つきで音楽に合わせて行進しました。
普段正式な軍服って目にする機会がほとんどないだけに、どんな人でもかっこよく見えてしまうから不思議ですね。
青い空には祝砲が鳴り響き、まるで映画のワンシーンのような軍事パレードでした。
ヒツジの行進
がっしりした体つき、日焼けした顔に輝く瞳。
今年はマスク着用もなく、兵隊さんの笑顔が素敵でした。
でもここはスペイン、完成度としては90%ぐらいです。
縦横の列が微妙に揃ってなかったり、手の揚げ方、振り方が隣と少しだけずれてたり…
そこがスペインらしくていいんですけどね。
そしてパレード後半、兵士たちと同じように着飾った一匹のヒツジが速足で駆けてきました!!
何故ヒツジ???
どっから来たの???
実はこれ、10月12日のパレードの名物なんです。
スペインには外国人部隊というのがあって、そこでマスコットとしてヤギやヒツジを飼っています。
これを楽しみにパレードを見に来る人もいるようですよ。
結局最後まで隊に後れを取らず完走(?)したのかわかりませんが…
スペインの独立問題事情(バスク地方)
※出典:毎日新聞
スペインは17の自治州で構成されていて、州政府が存在しています。
パレードには州知事も招待されていました。
ところが美食の街サンセバスチャンがあるバスク地方と、バルセロナを州都に持つカタルーニャ地方の知事は欠席でした。
この2州はずっと長い間スペインからの独立を主張しています。
どちらの州も独自の警察隊があり、その権力は州内では国家警察をしのぐほどです。
国王がこの2州を訪問する際もいつもひと悶着あるので、スペイン政府のお祝い事には参列しないと決めています。
ヨーロッパには、このように一部の地域が独立を主張するケースがいくつかありますが、いつか折り合いの付く日が来るのでしょうか?
来るといいな…..
まとめ
「イスパノデー」として10月12日が祝日なのは、中南米の国々も同じですが、捉え方が少し違うようです。
世界にとってのコロンブスの偉業は、裏を返せばそこに住んでいた原住民の生活が180度変わってしまった日でもあります。
つまり、ここからスペインによる植民地支配が始まってしまったわけです。
う~ん、一見すると「新大陸発見記念日」ですが、複雑ですね…..
だからみんなの気持ちを少し和らげるために、ヒツジが参加するのでしょうか?