こんにちは。ライターのカカドです！
突然ですが、ブラジル人と聞いてどんなイメージを持っていますか？陽気な人でしょうか？サンバを踊る人でしょうか？サッカーが上手い人でしょうか？
では、見た目はどんなイメージですか？ヨーロッパ系でしょうか？アフリカ系でしょうか？
実は、どれも正解です。ブラジルは移民の国で、世界中様々な国と地域から、昔も今も多くの人が移住してきています。
そして、実は日本人のような東アジア系の見た目をしたブラジル人もたくさんいます。その多くは日系人と呼ばれる人たちです。
昔多くの日本人がブラジルに移住したことで、今もその子孫がブラジルには200万人近くおり、世界で一番日系人が多い国でもあるんです。日本人の私が生活していても、ブラジル人だと思われ声をかけられることもありますよ。
今回は、「日系人が多いブラジル」という観点で深掘りますね。
日本人がブラジルに移住した背景
国から国へ多くの人が移住するとき、必ず、移住する理由と移民を受け入れる理由があります。
まず、日本人が移住した理由の一つは、国全体が貧しく経済的に不安定だったことです。
ブラジルへの移住が始まったのは1908年のこと。
当時、特に天候により収入が左右される農家は貧しく、経済的に常に不安定な状態が続いていたため、新しい場所で新しい暮らしを始めるということを前向きに捉える家族が多くいました。そこで、ブラジルへの移住の話を聞いた時に、希望を持ち応募する人が多くいたのです。
そして、ブラジルが移民を受け入れた理由の一つは、19世紀末にブラジルの農業を支えていた奴隷制が禁止されたことです。奴隷制禁止により、農場を支える労働者がいなくなったブラジルは、労働人口増加のため海外からの移民を受け入れ始めました。
それぞれの国でこういった背景があり、日本からブラジルへ多くの人が移住したのです。
世界一！人口200万人の日系人と受け継がれる文化
20世紀初めから多くの日本人が移住し、現在では200万人近く、ブラジル人口の約1%が日系人だと言われています。
そしてその日本人が移住の際にブラジルに持ち込んだ文化や習慣は、今ではブラジルの文化の一つになり、大切にされ続けています。
例えば、日本語。
日系移民は、ブラジルで生まれたその子孫にまで日本語教育をしようとする家庭が多かったそう。今でも、日系人の多い町などでは、おじいちゃんおばあちゃんから小さな子どもまで、日本語が通用する場所もあるんです。
他には、日本の誇る武道の一つ、剣道。ブラジル剣道の歴史は移民船での試合に始まりました。1908年から活発に行われていた剣道は、第二次世界大戦中一時的に禁止されましたが、戦後再開され、今では剣道世界大会でブラジルは常に上位に入賞。JICAなどの政府の機関や大学などを通して、剣道を通じての日伯交流が盛んに行われ続けています。
このように、日本からの移民が持ち込んだ文化が今もなお、血の通った形で受け継がれているんです。
日系人の多いブラジルで日本人が暮らして驚くこと
そんな日系人の多いブラジルで、日本人として暮らしはじめてびっくりしたことがたくさんあります。
例えば、日本人の顔をしていてもブラジル人と間違えられることです。
はじめにも書いたように、ブラジルは移民の国。多くの人はざっくり言うとヨーロッパ系やアフリカ系ですが、100年以上前から日系人がブラジルに住んでいるため、日本人の顔をしていても外国人扱いされないことが多いんです。
道を聞かれることも、話をしていて途中まで外国人だと気づかれないことも日常茶飯事。外国人扱いをあまりされないので、気が楽でもありますよ。
他にも、日本食材のスーパーがたくさんあること、そして輸入品ではなくブラジル産の日本食材が並んでいることなど、日本文化がブラジルに馴染んでいる様子が多く伺えます。
まとめ
ブラジルは日本から見て地球の裏側にあり、物理的に、そして心理的に遠く感じる人も多くいると思います。
でも、実際に住んでみて思うことは、ブラジルの中に脈々と受け継がれている日本の文化があるということ。おかげで、日本人にとって暮らしやすい国である、とも言えるのではないでしょうか。
今回は、日系人が多いブラジル、という観点で書いてきましたが、意外な点も多かったのではないかと思います。今後も’意外な’ブラジルと言う見方で、紹介していきますね！
