世界には196ヶ国(海外領土や自治領などの地域も含めると249)あると言われていますが、その中で空き家率が高い国のランキングをご紹介します。
ランキングを見る前にまずは世界で空き家率が高い国トップ10を予想してみてください!
空き家が多いと言えばまず最初に思い浮かぶ国は我々が住んでいる日本ではないでしょうか?
空き家が増えている要因は様々あると言われていますが、日本と海外ではその事情も異なります。
日本に住む私たちは海外の空き家事情についてはあまりイメージがないですが、日本と比べて海外の空き屋率はどの程度なのでしょうか?
世界で空き家率が高い国トップ10
ランキング | 国名 | 空き家率(%) |
1位 | 日本 | 13.55 |
2位 | キプロス | 12.48 |
3位 | ハンガリー | 12.35 |
4位 | アメリカ | 11.13 |
5位 | フィンランド | 10.73 |
6位 | チリ | 10.72 |
7位 | スロベニア | 10.53 |
8位 | オーストラリア | 9.84 |
9位 | アイルランド | 9.15 |
10位 | カナダ | 8.70 |
出典1:OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development )
出典2:GLOBAL NOTE
(※2020年データ)
世界で空き家率が高い国1位は日本です。
2020年データ時点での空き家率は13.55%ですが、このまま対策がされなければ近い将来に日本の空き家率は30%を超えると指摘する声もあります。
日本で空き家率が高い要因
・人口減少
・少子高齢化
・高齢者の転居(持ち家→子供の家や老人ホームへの転居など)
・地方の過疎化と都市への一極集中
・建物の老朽化
・固定資産税対策
・相続問題
・新築供給の供給が多い
→このように空き家率を加速させる要因はいくつもありますが、特に日本では少子高齢化による高齢者の転居の数が増えているのが大きな要因と言われています。
団塊の世代の方々が、持ち家を手放して自分の子供の家で一緒に住むようになったり、老人ホームに入居することで元々住んでいた家が完全に空き家になってしまっています。
その家を誰かが購入したり賃貸してくれれば良いですが、過疎化している地域に住もうとする人も少なく、建物自体の老朽化も進んでいたり、区域によっては再建築できないケースもあります。
上位の国はアジアが中心
空き家率が2位~10位の国をみてみると、ヨーロッパの国が多くランクインしています。
各国によって空き家事情や要因は多少異なりますが、日本と大きな違いは「中古住宅の流通」です!
海外では、建築するにあたって量よりも質が追及されているため、日本のように30年~50年で寿命が来ません。(日本の平均住宅寿命は約30年程度)
アメリカの住宅の寿命は約44年、イギリスの住宅の寿命は約75年と言われています。
そういった背景もあり、日本では中古の住宅を積極的に購入したい層は少なく、どうせ購入するなら新築物件もしくは築浅物件!といった感覚の人が多いです。
一方、海外では中古住宅の取引が70%以上あると言われていますので、必然的に空き家率が低くなりやすいのです。
時価総額が大きい国11位~19位(おまけ)
11位~19位の国のランキングも参考までに記載しておきます。(20位以下は詳細不明)
※10位のカナダの空き家率が8.70%ですが、11位~19位の国の空き家率は7.75%~0.93%です。
11位:フランス
12位:ポーランド
13位:ニュージーランド
14位:コロンビア
15位:デンマーク
16位:オランダ
17位:スイス
18位:アイスランド
19位:イギリス
まとめ
世界で空き家率が最も高い国は日本でした。
現状では2位以下の国とそこまで大きな差はないですが、今後の日本の状況を考えると差はどんどん開いていってもおかしくありません。
政府も空き家問題を表面上は重要な課題として意識しており、2025年までに空き家を500万戸→100万戸に減らす目標を掲げています。
とはいえ、上記で述べてきたように、空き家を加速させている要因が多数ある中でどうやって空き家を抑制していけるのかが未だ明確な解決策はない状況です。
空き家をリフォーム・DIYして住む者を支援したり、地方移住する若者に助成金を支給する等といった対策はすでにされていますが、今後もっと踏み込んだ政策が必要になってくるでしょう。