こんにちは!
メキシコ在住ライターのGomariです。
まだ2月上旬ではありますが、メキシコの短い冬は終わりに近づいてきているようで、だんだん暖かくなってきています。
そんなぽかぽか陽気に引っ張られ、筆者の趣味である愛犬とのカフェ巡りの回数も増えました!
そして、海外で愛犬を連れてカフェ巡りをしていると、たまたまカフェに居合わせた日本人の方から話しかけていただけることも少なくありません。
そんな時、よく言われることが、「うちも犬を飼いたいんですが、海外引越し時の手続きが難しそうで、なかなか飼えなくて…。」といったお話。
たしかに、日本でペットを迎えて海外移住する場合も、海外でペットを迎えて日本へ連れ帰る場合も、諸々の手続きが必要となってきますし、それなりに時間もかかります。
ただし、その手続きも「不可能なほど難しい!」ということはありません。
本日は、犬を連れて海外移住する際に必要となる、日本出入国の手続きについてお話ししたいと思います。
海外の入国・出国に必要となる書類や手続きについては、個々の国によって異なるので、必ず各国政府機関へご確認ください。
マイクロチップの装着
ISO規格準拠のマイクロチップを装着する必要があります。
日本国内で装着する場合なら問題ありませんが、海外で装着する場合、ISO規格準拠でないものも出回っているので、獣医師にしっかり確認することが必要です。
狂犬病予防注射2回
1回目から2回目の注射は1ヶ月程度間を空ける必要があるので、海外渡航予定がある場合は、早い時期から獣医師と相談して打ち始めてください。
狂犬病抗体検査証明書(英文)の取得
2回目の狂犬病予防注射の後、血液を採取して、その抗体量が基準値を満たしているのか検査し、その証明書(英文)を発行してもらわねばなりません。
日本の場合、国内に検査機関があるので比較的短期間で発行してもらえます。
しかし海外在住だと、とても時間がかかる場合があります。
というのも、実は、この検査機関のある国、世界で約20カ国のみと非常に数少ないのです。
つまり、この検査機関のある国以外に在住の場合、証明書発行のためには、血液(血清)を海外輸送しなければならなくなり、とても時間がかかるのです。
メキシコ在住の筆者も、アメリカの検査機関に送る必要があったので、血液採取から証明書の取得まで4ヶ月ほどかかりました。
そして、こちらの証明書は血液採取日から2年間有効となります。
色々な国を渡る可能性がある場合は、2年ごと(証明書の有効期限が切れる前)に同じ手続きを行い、有効な証明書を常に持っておくことをオススメします。
航空会社への連絡
証明書が取得できたら、やっとフライトを抑えることができます!
飛行機1機の搭乗可能頭数に限りがある(頭数は航空会社による)ため、フライトが決まったらすぐに航空会社へ連絡します。
こちらはウェブサイトなどからの連絡ができないことが多いので、電話で直接連絡します。
頭数、ゲージのサイズ、ゲージ+犬の総重量など確認されますので、連絡の前にしっかり確認しておきましょう。
動物検疫所への連絡
NACCSというインターネット上の電子申請システムへ登録し、動物検疫所へ諸々の申請を行います。
日本出国の場合
出発7日前までに、輸出検査申請書の提出と、出国前検診の予約を行います。
日本入国の場合
日本到着40日前までに、輸入事前届出の提出と、輸入検査申請を行います。
届出に不備などなければ、10日以内に、到着空港を管轄する動物検疫所から、メールで届出受理書が送られてきます。
またその際、併せて、予防接種履歴等の全ての処置を確認できる(※)証明書雛形が送られてきます。
輸出前検査
日本出国の場合
日本出発当日、NACCSで予約した検査時間に空港内で検査を受けます。
問題なければ輸出検疫証明書が発行されます。
これで出国準備完了です!
日本入国の場合
現地出発10日以内に、獣医師による検査を受け、(※)証明書雛形を獣医師に記載してもらうことで、輸出国政府機関が発行する証明書を取得できます。
輸入検査
日本入国の場合のみ必要です。
事前にNACCSで申請しているので、日本到着後に空港内で受け、問題なければ、輸入検疫証明書が交付されます。
これで入国が認められます!
日本入国に係る細かな注意点
日本入国直前の滞在国に180日以上滞在していること、その滞在国から直行便で入国することなど、細かな決まりがあります。
これらの条件を満たさない場合は、愛犬が検疫所で係留されたり、追加書類が必要になったりします。
条件を満たさない可能性がある場合は、事前に動物検疫所へ連絡しておきましょう!
海外出入国手続きの確認方法
海外へ入国する場合も、海外を出国する場合も、各国で必要書類や手続き、事前準備が異なってきます。
どのような書類や手続き、事前準備が必要なのか、事前に各国政府機関へ確認しておく必要があります。
とはいえ、具体的にどこに連絡して確認すればいいか分かりませんよね…。
そんなときは、在日各国大使館へ連絡すれば、動物検疫を担当する各国政府機関のウェブサイトや、必要書類などを教えてもらうことができます。
最後に
いかがだったでしょうか。
文章だけ読んでいると、「やることが多くて大変そう…。」なんて思われるかもしれませんが、NACCSはとても分かりやすくて使いやすいシステムですし、動物検疫所の方はみなさんの対応も迅速かつ丁寧なので、意外とスムーズに進めることができますよ♪
出入国先機関とのやりとりも、少しややこしくなることもありますが、それでも「無理なほど難しい!」ってこともありません!
ぜひ愛犬も一緒に海外へ連れて行ってみてあげてくださいね。
きっと素敵な思い出になることと思います。
それではまた。Adiós!